コーリング:神戸優勝 岡西達也 選手

デッキリスト
ヒーロー/武器/装備 | 枚数 | |
---|---|---|
《朽ちた森の先触れ、フローリアン》 | ヒーロー | |
《千年樹の樹皮鎧》 | 1 | |
《双対の外殻》 | 1 | |
《煉獄の相貌》 | 1 | |
《アークナイトの掌握》 | 1 | |
《虚空のルーンのブーツ》 | 1 | |
《繁茂の羽根飾り》 | 1 | |
《命刈りの刃》 | 1 | |
《堅固な接地》 | 1 |
ピッチ1 | 枚数 | |
---|---|---|
《秘術の種子||生命(赤)》 | 3 | |
《茨の煌めき(赤)》 | 3 | |
《英雄山の導き(赤)》 | 1 | |
《千年樹の導き(赤)》 | 3 | |
《征服の命令(赤)》 | 3 | |
《啓示の一撃(赤)》 | 3 | |
《王位の切り倒し(赤)》 | 3 | |
《絡み根の外殻(赤)》 | 3 | |
《ルーン的再利用(赤)》 | 3 | |
《嵐からの避難(赤)》 | 3 | |
《群青へ沈む(赤)》 | 3 | |
《夏の落日(赤)》 | 3 | |
《轟く暗黒のヴェール(赤)》 | 3 | |
《最も脆い所(赤)》 | 2 |
ピッチ2 | 枚数 | |
---|---|---|
《秋の知らせ(黄)》 | 2 | |
《すき込み(黄)》 | 3 | |
《絡み根の外殻(黄)》 | 3 |
ピッチ3 | 枚数 | |
---|---|---|
《秋の知らせ(青)》 | 3 | |
《最前線の稜堡(青)》 | 2 | |
《林冠の保護(青)》 | 3 | |
《森の果実(青)》 | 3 | |
《発芽(青)》 | 3 | |
《アークナイトの誓い(青)》 | 3 | |
《夏の落日(青)》 | 1 | |
《俺の奢り(青)》 | 2 | |
《共走り(青)》 | 3 | |
《一時停戦(青)》 | 2 |
バトルハーデン:神戸 優勝 山田裕太郎 選手

デッキリスト
ヒーロー/武器/装備 | 枚数 | |
---|---|---|
《流星のアウローラ》 | ヒーロー | |
《公正の守護》 | 1 | |
《天命の王冠》 | 1 | |
《双対の外殻》 | 1 | |
《フィエンダルの春のチュニック》 | 1 | |
《アークナイトの掌握》 | 1 | |
《稲妻の脛当て》 | 1 | |
《電撃の魅了者》 | 1 | |
《金魚草の登攀者》 | 1 | |
《スターフォール》 | 1 | |
《電撃クラップ》 | 1 |
ピッチ1 | 枚数 | |
---|---|---|
《秘魔術の衝撃波(赤)》 | 3 | |
《燃焼||ショック(赤)》 | 3 | |
《電磁回転(赤)》 | 3 | |
《放電(赤)》 | 3 | |
《啓示の一撃(赤)》 | 3 | |
《稲妻纏い(赤)》 | 3 | |
《Exude Confidence(赤)》 | 3 | |
《快電の突撃(赤)》 | 3 | |
《光速移動(赤)》 | 3 | |
《稲妻の圧壊(赤)》 | 3 | |
《飽くなき無秩序(赤)》 | 3 | |
《傷には傷を(赤)》 | 3 | |
《追撃(赤)》 | 3 | |
《嵐からの避難(赤)》 | 3 | |
《苦悩の印(赤)》 | 3 | |
《スキジック(赤)》 | 3 | |
《スナッチ(赤)》 | 3 |
ピッチ2 | 枚数 | |
---|---|---|
《孤光の稲妻(黄)》 | 3 | |
《稲妻峡谷の導き(黄)》 | 3 | |
《揺らめく燐火(黄)》 | 2 | |
《天空のセレナーデ(黄)》 | 3 | |
《それで終わりか?(黄)》 | 3 |
ピッチ3 | 枚数 | |
---|---|---|
《電流の結集(青)》 | 3 | |
《戦争屋の外交術(青)》 | 2 |
コーリング:神戸優勝 岡西達也 選手 インタビュー

300名近いプレイヤーたちが集い、合計15回戦の熾烈な戦いを勝ち抜いた岡西達也。
日本勢初のコーリング優勝の偉業であり、国内で行われたコーリングとしても、初めて優勝トロフィーが海を渡ることなく(かわりに淀川を渡り)日本国内にとどまることになった。
快挙を果たした岡西は、トーナメントを戦い抜いた後にも関わらず快くインタビューに応じてくれた。
–優勝おめでとうございます!日本勢初のコーリング優勝ということで、率直な今の気持ちを教えてください。
岡西「ありがとうございます。ここまで行けるとは正直思っていなかったので、ちょっと自分でもビックリしています」

–このコーリングに至るまでに、どのような環境で練習されてきたのでしょうか?
岡西「TCG Shop Go Againという(プロツアー:アムステルダム王者の)山村翔馬選手のお店の人たちとやったり、Discordで情報を交換していました」
–《フローリアン》を選択した理由はどのようなものですか?
岡西「自分の中では、どのデッキともイーブン、五分かそれ以上にやれると思っているので選択しました。《アウローラ》にもそれ以外のヒーローにも五分以上に持ってこれますし…。ただ、《エニグマ》にはもしかしたらちょっと弱くなっているかもしれませんが、それでもこの大会では1勝1敗でした」
–フレッシュ&ブラッドを始めてから、まだそこまで時間が経っていないそうですね?
岡西「はい。昨年のアーモリーデッキ『ケイヨ』が出たころ、山村さんがまさにプロツアーで優勝された日にルールを教えてもらいました」

–なるほど、それではプロクエストなど競技性の高いトーナメントには出場されているのでしょうか?
岡西「はい、めっちゃでてます(笑)。他のカードゲームでもずっと競技的なイベントに出ていて、本当に久しぶりに1位のタイトルを取れたんで嬉しいです!プロツアーに出ることができるのは、今回が初めてです。シンガポールと世界選手権は行きたいなと思っています。まだパスポートはないですが(笑)」
–ともにプレイされてきたご友人たちにメッセージがあればぜひ

岡西「フレッシュ&ブラッドを始めたときは本当に一人きりやったんですが、周りのメンバーであったり寝屋川の『シャッフル』というお店の店員さんにこのゲームを教えてもらってここまで来ることができました。本当にありがとうございます!」
–お疲れのところ、ありがとうございました!優勝おめでとうございます!
コーリング:神戸 決勝戦振り返り
長い戦いの末、ついにコーリング:神戸の決勝戦を迎えた。大会を通して《流星のアウローラ》が支配するかと思われたが、最後に残ったのは意外な2人——《朽ちた森の先触れ、フローリアン》を操る岡西 達也と、《誘惑の欲望、ヌゥ》を駆るJacob Clementsだった。

互いに長期戦を得意とするヒーローらしく、2人の序盤戦は慎重に進められた。1ターンに1アクションのみで終える場面が続いたが、先に動いたのはJacobだ。《悟りの段階》をプレイし、《毒の噛みつき》2枚と《牙の一撃》を駆使して一気に11点の打点を叩き出す。これに対し岡西も《王位の切り倒し》で追放領域を充実させながら反撃を行う。

挨拶を終えてゲームが中盤に差し掛かると、Jacobは再び《悟りの段階》を起点に「超越」を行いながら着実に岡西に迫る。だが岡西は《絡み根の外殻》の「腐解」によって《朽ちた森の先触れ、フローリアン》の能力をアクティブにし、《秘術の種子 // 生命》と《征服の命令》を駆使して手痛い反撃を与え、簡単にはリードを許さない。
防御と攻撃が絶妙に交錯する中、勝負は徐々に岡西に傾いていく。《アークナイトの掌握》と《朽ちた森の先触れ、フローリアン》のシナジーを活かし、毎ターン確実に《ルーン陣》と《命刈りの刃》で5点分の攻撃を続ける岡西は、一手一手を慎重に進めながらも、着実にJacobのライフを削っていく。

Jacobも必死に食らいつき、暗殺者のお家芸でもある《虚弱症の魔本》や攻撃リアクション、《誘惑の欲望、ヌゥ》の能力を駆使してカードアドバンテージを稼ぎながら反撃を試みる。しかし、岡西は冷静に守りを固め、反撃の隙を与えない。
決定打となったのは《千年樹の導き》。
これによって《ルーン陣》の打点を上げ、すでにライフ差がついていたゲームのスピードを一気に推し進めると、最後はダメ押しの《英雄山の導き》もプレイして《秋の知らせ》で強烈な一撃を加える。
元々瀕死だったJacobだったが、そのとき手札は《内なる気》4枚。当然この攻撃を防ぎ切ることはできず、岡西が勝利を掴んだ。

コーリング:神戸の栄光を手にしたのは岡西 達也。まだフレッシュ&ブラッドを始めて7ヶ月と日も浅い彼が、コーリング:神戸の長期戦を制して優勝を果たした。その堅実なプレイと巧みなデッキ選択が花開いた瞬間だ。
岡西 達也、おめでとう!
コーリング神戸 サイドイベントレポート
コーリング神戸では本戦だけでなく、魅力的なサイドイベントが多数開催された。本戦に挑戦したプレイヤーも、観戦やコレクションを楽しみに訪れたファンも、各イベントを満喫していた。その中から注目のサイドイベントを紹介する。
アーティストブース
コーリング神戸では、フレッシュ&ブラッドの世界観を美麗なアートで彩るアーティストたちも来場し、ファンと交流する機会が提供されていた。会場では、アーティストによるサインや、ここでしか手に入らないアーティストプルーフやアートプリントの入手の機会もあった。
※アーティストプルーフ:通常のカードとは異なり、裏面が白紙になっている。コレクションとしての価値が高く、アーティストの直筆サインやイラストが施されることもある。


Faizal Fikriさん。代表カードは《旋風の刃》、《祖先との縁》など。


Rio Sabdaさん。代表カードは《嵐からの避難》、《欠ける復讐》など。
バトルハーデン神戸

コーリング:神戸サイドイベントとして開催されていたバトルハーデン神戸は、プロレベルのイベントへの登竜門として位置づけられているトーナメントだ。トップ8に入賞したプレイヤーにはPTI=任意の招待制イベントへの招待状(有効期限なし)が贈られる。
コーリング神戸本戦で惜しくも初日敗退となったプレイヤーも多数参加し、白熱のトーナメントとなった。優勝者は 《流星のアウローラ》 を巧みに操っていた山田裕太郎となった。

アルファ版『Welcome to Rathe』ドラフト
希少な絶版パック『Welcome to Rathe』を使用した特別なドラフトイベントが開催された。完全招待制で、抽選に当選したプレイヤーのみが参加できる特別なイベントだ。

限られた者だけが参加できたこのイベントは、競技としての楽しさだけでなく、フレッシュ&ブラッドのコレクションとしての魅力を体験できるイベントとなった。

こちらはCold Foil版《Helm of Isen's Peak》を開封したプレイヤー。希少なカードの登場に思わず笑みを浮かべていた。
今回のコーリング神戸では、本戦だけでなくサイドイベントでも多くのプレイヤーやファンが楽しんでいた。アート、競技、コレクション、それぞれの楽しみ方ができるのがフレッシュ&ブラッドの魅力だろう。
次回のイベントでも、多くのプレイヤーが新たな体験を楽しむことができることに期待したい。
バトルハーデン トップ8 入賞者 プロフィール(順位順)
Bun Ar選手

使用ヒーロー
MVPカード
普段よく遊ぶカードショップ
Home-run
山田 裕太郎 選手

使用ヒーロー
MVPカード
普段よく遊ぶカードショップ
Fable
Henry Leasure 選手

使用ヒーロー
MVPカード
普段よく遊ぶカードショップ
Huzzah Hobbies/Fellows Game cafe&bar
Nakara Juntavong選手

使用ヒーロー
MVPカード
普段よく遊ぶカードショップ
Tortuga , Art and weird cafe
栗原秀太選手

使用ヒーロー
MVPカード
普段よく遊ぶカードショップ
ときがわベース、ワンパック桐生、Booksながしま、コミカル伊勢崎、Arena
Kazuki Itabashi選手

使用ヒーロー
MVPカード
普段よく遊ぶカードショップ
Fable
Gwak Chang gun 選手

使用ヒーロー
MVPカード
土田 達明 選手

使用ヒーロー
MVPカード
普段よく遊ぶカードショップ
TCG Shop Go Again
コーリング:神戸 トップ8入賞者 プロフィール(順位順)
Thanthawat "Vespa" Chujitngamsuwong 選手

スイスラウンドの成績
12-0
使用ヒーロー
このデッキ(ヒーロー)を選んだ理由
どうやってプレイするか分かっている唯一のデッキだからです。
MVPカード
普段よく遊ぶお店
Pika Trading
トップ8入賞の感想を教えてください
最高です。そして、決勝戦まで進めることを願っています。
丹生 裕之 選手

スイスラウンドの成績
10-2
使用ヒーロー
このデッキ(ヒーロー)を選んだ理由
RtNシーズンを通してプレイし、手に馴染んでおり、かつ最も強いアグロデッキだったから
MVPカード
普段よく遊ぶお店
Go again
トップ8入賞の感想を教えてください
アウローラを一緒に調整してくれた友人たちに感謝!!!!!
岡西 達也 選手

スイスラウンドの成績
10-2
使用ヒーロー
このデッキ(ヒーロー)を選んだ理由
全体面に5分(ごぶ)で対戦できると信じている為
MVPカード
普段よく遊ぶお店
寝屋川シャッフル、goagin、ブラックフロッグ、ジラフルなんば
トップ8入賞の感想を教えてください
日本選手権の権利が取れなくて
今回のコーリングにかけてたので、
それも、とれてそうで嬉しいです。
Jacob Clements選手

スイスラウンドの成績
10-2
使用ヒーロー
このデッキ(ヒーロー)を選んだ理由
今このデッキしか使っていないからかな?
MVPカード
トップ8に入賞できないよりはいいね。
普段よく遊ぶお店
Card Universe
トップ8入賞の感想を教えてください
Allen Lau選手

スイスラウンドの成績
9-3
使用ヒーロー
このデッキ(ヒーロー)を選んだ理由
一貫性
MVPカード
普段よく遊ぶお店
Home-Run
トップ8入賞の感想を教えてください
仕事はまだ終わっていない!
Yoshiki Mizutani選手

スイスラウンドの成績
9-3
使用ヒーロー
このデッキ(ヒーロー)を選んだ理由
私が《ゼン》をLLに送ります。
MVPカード
普段よく遊ぶお店
ミステリア
トップ8入賞の感想を教えてください
いつも練習している仲間とtop8最高です!!!
Andy Kim 選手

スイスラウンドの成績
9-3
使用ヒーロー
このデッキ(ヒーロー)を選んだ理由
フレキシブルに攻撃/防御でき、プレイしていとても感触が良いです。
MVPカード
普段よく遊ぶお店
RollingDice
トップ8入賞の感想を教えてください
韓国初のコーリングトップ8を持ち帰ることができて、とても嬉しいです。
Pudding Tam 選手

スイスラウンドの成績
9-3
使用ヒーロー
このデッキ(ヒーロー)を選んだ理由
Lightning Ninja!
MVPカード
普段よく遊ぶお店
Card Universe
トップ8入賞の感想を教えてください
《カツ》(勝つ)をプレイしたいね:P
インタビュー:リグゼ ~これからフレッシュ&ブラッドを始める人へ~

フレッシュ&ブラッドは、プレイヤー同士がヒーローとなり、手札を駆使して戦略的なバトルを繰り広げるカードゲームだ。今年3月に招待制イベント『King of Games』で優勝を果たしたリグゼは、他のカードゲームで豊富な戦績を持つプレイヤーだが、フレッシュ&ブラッド歴は浅い。それでもコーリングなどの大型イベントに積極的に参加し、精力的に活動している。そんなリグゼに、フレッシュ&ブラッドの魅力や学習のコツについて聞いた。
フレッシュ&ブラッドの魅力とは
リグゼ「いろんなカードゲームの『初動』を毎ターンプレイするような感じですね。毎ターン4枚の手札をもらって、それをどう使ってゲームメイクしていくかを考える。この繰り返しがすごくおもしろいです。また、フレッシュ&ブラッド特有の概念として『表現価値(※)』というものがあります。カード1枚が攻撃や防御でどれくらいの影響を与えるかを数値化した考え方ですが、このフレームワークを理解すると、ゲームの解像度がグッと上がるんですよ」
※表現価値とはカード1枚が稼ぐことができる攻撃・防御の点数のこと。たとえば《傷には傷を》は攻撃に使えば4点の表現価値、防御に使えば2点の表現価値。
フレッシュ&ブラッドの学習プロセス
リグゼ「僕の場合は、上手い人にラジコンしてもらうことから始めました。具体的には、プレイ中に何をどのようにプレイすべきかを指示してもらいながら、都度立ち止まって『なぜそうするの?』『自分はこうしようと思ったけど、なぜ違うの?』と質問を重ねていくやり方ですね。次にデッキごとの強い動きを学びました。俗に『パワースパイク』と呼ばれる動きですね。たとえば、《機運の仮面》というカードがあることを知っているかどうかで防御の仕方が変わるんです」
リグゼ「まずは自分のデッキの動きを理解し、その次に相手の強い動きを学ぶ。この順番で勉強していくのが効率的ですね。特に『表現価値』という概念を意識して学ぶと、理解が早くなると思います」
フレッシュ&ブラッドのコミュニティ
リグゼ「想像の500倍あたたかいです。 あまりにも良すぎるコミュニティだと感じました。みんな大人で、初心者を歓迎しようという雰囲気が伝わってきます。実際に僕もカードショップに行ってフリープレイをお願いしたら、知らない人が親切に教えてくれました。『配信者だから特別扱いされたんじゃないの?』と思う人もいるかもしれませんが、そのときは身分を明かさず、相手も僕のことを知らない状態でした。それでも快く教えてくれたので、初心者でも安心して飛び込める環境だと思います」
フレッシュ&ブラッドを始めたい人へ
リグゼ「何と言っても毎ターン4枚の手札を使って行う攻防がフレッシュ&ブラッドの最大の魅力ですね。それに、実力がしっかり出るゲームなので、プレイすればするほど成長を感じられる。やり込んだ分だけ見返りがあるのは大きな魅力です。BO1(1本勝負)なのにサイドボードの入れ替えがあるのも独特ですね。カードゲームプレイヤーなら分かってくれると思うのですが、このシステムがあることで、苦手なマッチアップの改善を図ることができるのはおもしろさだと思います」
フレッシュ&ブラッドの世界へ踏み出すためのヒントが詰まったリグゼの言葉。これから始める人も、すでにプレイしている人も、彼の経験を参考にしながら、この奥深いゲームの魅力を味わってほしい。
コーリング:神戸 2日目 メタゲームブレイクダウン

初日の戦いを終えて64名のプレイヤーのみが進出できるコーリング:神戸の2日目は、新セット『混転の餌食(The Hunted)』とアーモリーデッキ「アウローラ」の影響を受けながら、環境に適応したデッキが生き残った形だ。
本項目では、2日目のメタゲームを分析し、注目のヒーローをピックアップする。
《流星のアウローラ》 - 21名
コーリング:神戸で最も多くの使用者がいた《流星のアウローラ》は、2日目進出者の数でもトップとなった。初日にこのヒーローを選んだ66名のうち、21名が2日目へと駒を進め、その進出率は31.8%と高い数値を記録している。環境全体を見ても、《流星のアウローラ》が明確な勝ち組だったことは疑いようがない。
このデッキの基本戦略は、速攻を軸としたアグロスタイルであり、その攻撃的なプレイスタイルが環境の速度を定義しているといっても過言ではない。攻撃性能ばかりに目が行きがちだが装備品の防御値も高く、手札4枚を攻撃に使用できるターンを作りやすいバランスのよさもデッキの強みと言えよう。
今大会のメタゲームブレイクダウンを掘り下げていくうえで最も興味深い点の一つは、似たプレイスタイルを持つ《報復のドラカイ、シンドラ》との比較だ。
今大会では20名が《報復のドラカイ、シンドラ》を選択したものの、2日目に進出したプレイヤーは一人もいなかった。これは非常に珍しい結果だったと言えよう。
《報復のドラカイ、シンドラ》と《流星のアウローラ》はともに攻撃的なデッキであり、方向性は類似しているが、現時点では《流星のアウローラ》に対して明確な差別化がなされていない。結果的に《流星のアウローラ》とのマッチアップでも有利はつかず、他のデッキの《流星のアウローラ》対策も刺さってしまう形となってしまったようだ。
今後環境に何らかの変化が起きるか《報復のドラカイ、シンドラ》のリストが洗練されていくことでブレイクスルーが起きるだろうか。注目していきたい。
《目的を手懐ける者、ゼン》 - 6名
《目的を手懐ける者、ゼン》は、2日目進出者数こそ《流星のアウローラ》には及ばないものの、その進出率は28.6%(21名中6名)と高水準を維持した。初日を乗り切ったプレイヤーの割合を見ると、このデッキが環境に適応できていることがわかる。
このヒーローの特徴は、固有能力によって「超越」カードを任意のコンボカードに変換できる点にある。これにより、デッキの動きの再現性が高まり、大きなターンを作りやすくなっている。また、《流星のアウローラ》と同様に装備品の性能が優秀であり、手札を温存しつつライフを守ることができるため、攻撃的なデッキが多い現環境において適した選択肢となった。
《朽ちた森の先触れ、フローリアン》 - 6名
《朽ちた森の先触れ、フローリアン》は、初日の使用者数こそ上位勢と比較すると少なめだったが、その進出率は非常に高かった。初日にこのヒーローを選んだ16名のうち、6名が2日目へと進出し、37.5%という驚異的な数字を叩き出している。
《流星のアウローラ》との相性については、有識者の間でも意見が分かれるところだ。しかし、このヒーローは、《流星のアウローラ》をメタりに来ている他のデッキに対して有利に立ちやすいとされている。特に、《Prism, Awakener of Sol》や暗殺者クラスのヒーローに対して強い立ち位置を持つことが、今大会での好成績につながったと考えられる。
現行の環境では《流星のアウローラ》が環境の主導権を握っていることがわかる。この強力な稲妻のルーン剣士を台風の目としつつ、どのようなヒーローがトップ8争いに加わってくるのか、メタゲームの最終的な勝者が誰になるのか、引き続き注目していきたい。
初日全勝者 クイックインタビュー
Thanthawat "Vespa" Chujitngamsuwong選手

使用したデッキのヒーロー
本日のMVPカード
明日への意気込みを聞かせてください。
トップ8に進出できればうれしいです。ベストを尽くします。
『混転の餌食(The Hunted)』の印象は? クイックインタビュー
2025年1月31日に発売された『混転の餌食(The Hunted)』。忍者や戦士、暗殺者クラスといった複数のクラスと竜系のタレントに強力なカードが追加され、メタゲームの変化が注目されている。
そこで今回は、競技シーンで活躍する3名のプレイヤーに話を聞き、本セットの印象や注目カード、環境への影響について意見を伺った。
鍛治 毅(バトルハーデン東京 優勝)

鍛治「強いセットです。全体的にカードパワーが高く、特に暗殺者クラスではMajestic(M)以上のレアリティのカードに優秀な選択肢がたくさん追加されました。ただ、暗殺者クラスは意外とトーナメントで結果を残していないので、まだまだ可能性を掘り下げていく段階ですね」
鍛治「カード単体でいうと、《成りすまし》に注目しています。先日《成りすまし》で《苦悶の束縛》をコピーされて酷い目に遭いました」
山村 翔馬(プロツアー:アムステルダム 優勝)

山村「『混転の餌食(The Hunted)』では《報復のドラカイ、シンドラ》のような革新的なヒーローも追加され、ゲームの幅が広がったと感じます。リミテッド環境も非常に面白く、クラスごとの個性が際立つ形でデザインされているのが魅力です」
山村「カードの中で特に気に入っているのは《背後からの痛撃》です。シナジーを生みやすく、さまざまなヒーローの強みを活かせるのが魅力ですね。例えば、《流転の鋭刃、ウズリ》なら《蜘蛛の鋏角》などの短刀をヒットさせることで相手を弱体化できますし、《才友|†シ茖ℏT=アラクニ》は相手を『標的』にできます。《真紅の復讐者、アイラ》の場合はシンプルに打点が上がるだけですが、ターン中2回目にプレイすると防御しにくくなるため、アグレッシブなプレイができます。総じて優れたセットと言えますね」
Mizutani, Yoshiki (バトルハーデン大阪 優勝)

Mizutani「強いカードがたくさんあるセットだと思います。今後、リビングレジェンドの更新や禁止改定によって環境が大きく動けば、《報復のドラカイ、シンドラ》や《双刃のドラカイ、ファング》など新規ヒーローがさらにポテンシャルを活かせるようになるかもしれません。」
Mizutani「個人的に気に入っているカードは《警報音》です。このゲームでは、対戦相手の手札を見ることができることによるアドバンテージが非常に大きいのですが、《警報音》はヒットしたときではなく、攻撃したときにその能力が誘発するため、プレイするだけで相手との駆け引きを成立させにくくします。さらに、ボーナス効果も優秀で、忍者クラスが《Wax On》と《Wax Off》を揃えるのに活用することも可能です。」
気に入っているカードは三者三様の答えとなったが、一様に「強いセット」だと評価した『混転の餌食(The Hunted)』。ヒーローも強力で収録カードも粒ぞろいなので、これからフレッシュ&ブラッドをプレイし始めるというプレイヤーにもおすすめのセットだ。まだ新環境で遊んでいないという方は、ぜひ一度これらのカードに触れてみてほしい。
コーリング:神戸 メタゲームブレイクダウン

3月14日から16日にかけて開催されるコーリング:神戸のメタゲームは、新セット『混転の餌食(The Hunted)』と、直前に発売された『アーモリーデッキ アウローラ』の影響を強く受けた大会となった。本記事では、環境の中心となったデッキを数点ピックアップし、その特徴を紹介する。
《流星のアウローラ》 - 66名
速攻を得意とするルーン剣士クラスのヒーローである《アウローラ》が今大会の最大勢力となった。元々環境トップの実力を持っていたが、アーモリーデッキ:「アウローラ」により《天空のセレナーデ》と《スキジック》を獲得し、さらなる強化を果たした。
「0コスト4点続行」カードの新たな亜種である《スキジック》は《稲妻の化身》トークンや《孤光の稲妻》で続行を付与するのが基本だが、《金魚草の登攀者》との併用によりリアクションタイミングでパワーを上げることもできる。《アウローラ》を使う場合でも相手にする場合でも覚えておきたいテクニックだ。
《報復のドラカイ、シンドラ》 - 20名
《シンドラ》は新セット『混転の餌食(The Hunted)』で登場した忍者ヒーローで、発売直後のコーリング:メンフィスではBrodie Spurlockがこのデッキで優勝していることからもその実力は証明済みだ。
短剣による連続攻撃が特徴で、《血飛沫の戦装束》によるリソース確保により、デッキのほとんどを赤いカードで構築できる攻撃的な戦術が可能となっている。
《誘惑の欲望、ヌゥ》 - 18名
暗殺者クラスの中でもトップメタに位置するヒーローの《誘惑の欲望、ヌゥ》は今大会でも多かった。プレイヤーごとのリストの差が大きく、『混転の餌食(The Hunted)』の新カードを試す動きも見られた。
中には《狩人のクレイヴ》を搭載し、「標的」メカニズムを活用したリストも登場している。
その他にも《目的を手懐ける者、ゼン》や《祖先の記録者、エニグマ》、《真紅の復讐者、アイラ》など多様なデッキが入り混じることとなったコーリング:神戸は、今後の環境変化を予測する上でも重要な大会と言えよう。次の大型イベントでは、これらのデッキがどのように調整され、さらなる進化を遂げるのか注目したい。
コーリング:神戸 開幕!
春の大イベント、コーリング:神戸、開幕!


会場の神戸国際展示場には、多くのプレイヤーが集結し、優勝賞金$5,000、PTI、そしてコーリング王者の座をかけて熱い戦いを繰り広げる。

果たして、熾烈なトーナメントを制し、トロフィーを掲げるのは誰になるのか──その行方に注目だ